WaterBox 〜クラウンローチと魚たち〜 せっかく来ていただいたのに、申し訳ないのですが、当サイトは移転いたしました。 移転先のアドレスは、http://clown-loach.com です。 このページの情報も転載してありますので、そちらからご覧ください。 お手数ですが、ブックマークなどの変更をお願いします。 |
クラウンローチを始めよう
ここまでクラウンローチについていろいろと解説してきましたが、どちらかと言えば、すでに熱帯魚を飼っている方に向けた内容だったように思います。そこで、このコーナーではクラウンローチを含め、熱帯魚を飼ったことのない方に向けて、クラウンローチを飼うことを前提とした熱帯魚飼育の始め方、基本的な水槽維持の仕方を書いてみようと思います。それと、なるべく気軽に始められるよう、お金があまりかからないように考えました。 この記事を参考にあなたもクラウンローチを飼ってみませんか? 以下のような順序で解説をしていきます。順番に読んでくださればクラウンローチを導入し飼育するところまでいけると思います。 |
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■まずは少し考える 熱帯魚に限らずペットを飼うというのはそのペットの命を自分が預かることですから、責任を持って最後まで飼うというのが最低限のマナーではないでしょうか。そして、クラウンローチを飼いたいと思う気持ちが一時的なモノで後から世話をしなくなるようではこの段階で飼うのは止めた方がいいです。飼われたクラウンローチが可哀想ですので。ちょっと説教臭くなってしまってすみません。無責任な飼い主が、飽きたからと言ってペットを捨てたり、殺したりといったことを良く耳にするので。 では、気を取り直して。熱帯魚を買ってくる前にいくつか考えないといけないことがあります。以下に列挙します。 ●水槽の設置場所 これはかなり重要なファクターです。水槽の設置場所を間違えると後からかなり大変な目にあいますので、始めによく考えてください。まず、最低限の設置条件は、
水槽の重量は60センチレギュラーサイズと言われる水槽で約80キロにも達します。それ以上の大きさになれば100キロオーバーは間違い無しです。よくカラーボックスなどの上に置く方がいらっしゃいますが、危険なので避けた方がよいでしょう。傾斜した場所におくというのは鑑賞上良くないということもありますが、水槽にかかる力が均等ではなくなりますのであまりおすすめできません。水槽を維持してゆくとどんなに注意を払っても水をこぼすことがあります。ですので、床や周りに水が飛び散って困るようなところには水槽はおかない方がよいでしょう。 直射日光ですが、これは当たっていても飼育ができなくなるわけではありません。ただし、日光が当たると水の温度が上昇しやすく、夏場は普通以上の暑さ対策をしなければなりません。また、苔なども発生しやすくなりますのでこまめな苔掃除が必要になります。そういう意味で、直射日光が当たるところでの飼育は難易度が上がる傾向にありますので、はじめのうちは避けた方が無難です。どうしてもそこしか置く場所がなければ、私のようにダンボールなどで覆いを作って日よけをするなどの手を打った方がよいと思います。人通りが多いと魚たちも落ち着きませんから廊下や玄関などはあまり好ましくないように思います。水場が近いことはいろいろな手間を軽減してくれるので理想的です。私の家では1階に水場、2階に水槽という状態なので、水換えの時などは、バケツを持って階段を上り下りするというちょっと大変な状態になっています。ですから、できることなら水場の近くに水槽を設置するようにしましょう。 ●自分の生活スタイル 熱帯魚は生き物ですので、当然の事ながら世話が不可欠です。毎日の餌やりや照明の点灯消灯、1週間から2週間に一度の水換え、底砂の掃除、水草のトリミング(剪定)など飼育を始めてからもやることがいくつかあります。それをきちんと実行できるかどうかを考えてみてください。毎日決まった時間に餌をやる機械や照明を自動制御するタイマーも売っていますのでそれらを活用することもできますが、水換えなどの作業を自動化するのはなかなか大変なようです。ですから、あまりにも忙しくてそういう世話ができない方は残念ですが熱帯魚を飼わない方が良いと思います。また、経済的なことも考えておきましょう。熱帯魚を飼うにはある程度のお金がかかります。初期投資の他に、魚の値段、水草の値段、さらに電気代、水道代、餌代などのランニングコストがかかってきます。それらは飼う魚によっても違ってきますが、ある程度は覚悟しないといけません。 自分の生活スタイルを見直してみて、そこに熱帯魚の世話をする余裕があるかどうかをきちんと把握してから飼う。それが熱帯魚のためにもなると思いますので、是非一度考えてみてくださいね。 ●熱帯魚飼育の方向性 ちょっと偉そうですね。私も思い返してみると、熱帯魚を飼い始めたのはその場の勢いだったように思いますので、あまり偉そうなことは言えないのですが、今考えてみると始めにどんな感じの水槽にしたいのかをきめておいた方が買い物の時に迷わなくてすんだように思います。たとえば、私のように魚メインで水草控えめの水槽にするとか、水草メインで水景重視の水槽にするとか、その程度でいいですので、出来上がった水槽のイメージを持っていた方がよいと思います。 |
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■お店選び とりあえず、クラウンローチを飼ってみたい!という想いとお小遣い以外に何もないわけですから、買い物に行かなければなりません。近所のペットショップへ行ってそこでいきなり全部買ってしまいたいところですが、その前にちょっと考えてみてください。お金だってそんなにあるわけじゃない(少なくとも私はそうなのですが…)し、その店が良い店なのか悪い店なのかわかりません。熱帯魚ショップの中にはお客が初心者だとわかるといらないモノまですすめてくるような悪質なところもあります、残念ながら。ですから、余計な出費をなるべくしないためにも、情報を集める事にしましょう。ですが、熱帯魚初心者に安い店の情報などあるわけもなく、もちろんそれを教えてくれる知り合いも居ません(そんな友達の居る幸運な方はその人を頼りましょう)。そんなときはどうするか。とりあえず電話代を払っていれば、電話帳(タウンページ)が家にあるはずです。「私は携帯しか持ってないよぉー」というあなた、NTTのインターネットタウンページを見ましょう。いい世の中になったのものです。電話代払って無くても無料で検索できます。タウンページでまず何を調べるかというと、”ペットショップ”または”熱帯魚”です。それなりの街なら何軒か見つかるはずです。その中でも熱帯魚や観賞魚と書かれた店をピックアップします。次にもう一度調べます。今度は”ホームセンター”もしくは”日曜大工”です。こちらはよほど寂しい場所に住んでいない限り、行けるところに1軒くらいはみつかるでしょう。この二つを探したら、とにかく全部の店に行ってみます。そして、店の様子を見てみましょう。 まず、熱帯魚店ですが、店を見るのにいくつかポイントがあります。 ●きちんとした水槽管理ができていること 具体的にはお店の中の水槽を一通り見てみます。その水槽の中に死んだ魚がそのまま放置されていたり、動きのおかしい魚がちらほらと見えたりする水槽がいくつもあるようなお店はあまり感心できません。 ●店員が熱帯魚に詳しいこと これはちょっと判断の付けようがないのですが、私がやるのは、有名な熱帯魚の習性とか、熱帯魚飼育の常識などをいくつかネットなどできちんと調べてから店に行き、店員にそのことを聞くという方法です。ちょっと意地悪で良心の痛むやり方なのですが、店員がきちんと答えられるようなら安心できますし、答えられなかったり、いい加減な事を言われたりしたら、あとあと困ることになりますので、そのくらいのことは仕方がないと思います。 ●こちらの質問に快く答えてくれること 初心者なのですからわからないことも多く、一番身近に頼れるのはやはりお店だと思います。それに、売っている魚の入荷日や水槽の水質なども気軽に答えてくれる店の方が安心できますから。 ●クラウンローチを売っていること クラウンローチを買いたいのですから、売っていないところに行ってもちょっと困ります。でも、上記の3つの条件がすごく良いけど、クラウンローチは売っていない。という場合もあります。その時はその店で入荷の予定があるのか聞いてみると良いでしょう。それに、あなたが買うとなったら入れてくれるかもしれません。クラウンローチはメジャーな熱帯魚なので置いていない店はあまり無いように思います。 次にホームセンターですが、これは特に選ぶポイントがあるわけではありません。熱帯魚を売っている場合もあるのですが、その場合は上記のチェックポイントで決めて下さい。私がホームセンターを挙げた理由はクラウンローチを買うためではなく、熱帯魚の飼育に必要な器具を買うために利用しようということです。私の近くのホームセンターでは熱帯魚店で買うよりも水槽もその他の器具も安く手に入ります。最近は品揃えも豊富で熱帯魚店にひけを取らないところも多いです。同じものなら安く買った方がいいのは当然なので価格調査のためにホームセンターも覗いてみることをおすすめします。 このようにお店選びのポイントなど書いてみましたが、実際問題としては、そこにあるお店で買わなければいけない場合などもありますよね。特に、地方などではお店の数も規模も限られてきます。ですので、上記の内容はいくつかのお店から選ぶ場合とお考えください。そのお店で買うしかないと決まっている場合には、とにかくそこに居る中で一番良いと思われるクラウンローチを買うようにつとめましょう。 |
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■買い物リスト とりあえず何を買ったらいいのかわかりません。ですので順番に解説したいと思います。 ●水槽 熱帯魚は魚ですのでもちろん水槽が必要です。普通、熱帯魚飼育を始める場合には60センチのレギュラーサイズ水槽(写真左)を勧められることが多いです。大きさは幅60×奥行30×高さ36センチです。この水槽は日本では最も一般的で、この水槽用のいろいろな器具も揃っていて使いやすいです。私も初心者の方にはこのサイズをおすすめします。ですが、日本の家は狭く、またこの水槽でも2000円くらいしますのでちょっと手がでない場合もあります。その時はプラスチックの虫かご(写真右)でも良いのではないかと思います。大きさは幅40×奥行20×高さ25センチですが、クラウンローチを飼うにはギリギリなんとかなるんじゃないかと思われる大きさです。たぶん、この水槽で生涯飼育をしたら、10センチ程度にしか成長しないのではないかとは思いますが…。これ以上小さい水槽で飼うことができないとは言いませんが、クラウンローチが窮屈で少し可哀想な気がします。 また水槽にはさらに大きな物もあります。90センチ、120センチ、150センチ、180センチ水槽というのがだいたい規格品として売られています。このときのサイズ表示は水槽の横幅を示しています。また、それぞれの規格水槽の変形水槽などもありますので、値段と設置場所を考えてあったものを購入してください。基本的に水槽は大きな方が管理が楽と言われていますので、そのあたりも考慮されると良いと思います。 ●クラウンローチのための水槽の選び方 クラウンローチは低層を主な生活圏としていますので、できる限り底面積を広くとれるほうが有利です。ですので、同じ水量なら、底面積がなるべく広い方をお勧めします。例えば40センチのキューブ水槽と、60センチ規格水槽ですと、水量は計算上ほぼ同じですが、底面積は60センチ水槽の方が多くなります。自由に選べるのであれば、そのようなことも考慮に入れると良いと思います。 |
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●濾過装置(フィルタ) 濾過装置というのはその名の通り濾過する機械なのですが、何を濾過するかというと、これも当たり前のようですが、水槽の中の水です。水槽の水は熱帯魚を飼い始めると魚の糞や餌の残りなどで毎日どんどん汚れていきます。それは宿命なので仕方がありません。ですが、そんな宿命に立ち向かう(笑)のが濾過装置です。水中の汚いものを濾して取り除き(物理濾過)、糞などを分解するバクテリア(生物濾過)の住処になる装置ということです。 さてこの濾過装置ですが、購入となるといろいろと悩んでしまいます。かなり種類があるんです。そして、それぞれに特徴があり、用途に合わせて使い分けるのが普通です。ですので、濾過装置ごとの特徴を下表に書いてみました。 |
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さて、上記の特徴を読んでもおそらくは何を選べばよいのやらわからなかったと思います(笑)。ですので、初心者の方で、はじめてクラウンローチを飼われるのでしたら、値段などを勘案して、おすすめは上部濾過装置だと思います。もう少しお金があるのであれば外部濾過装置、お金がなければ投げ込み式フィルタやスポンジフィルタ、外掛け式フィルタでも良いと思います。ただし、濾過能力が低い場合には飼育する魚の数を少なくする必要がありますので、そのあたりは良くお考えください。 さて一つの例ですが、とにかく安くする方法で、投げ込み式フィルタとエアポンプでの実例を書いてみます。 私は投げ込み式のフィルタ(写真左、水作エイト)とポンプ(写真右、水心)を使っています。フィルタが400円前後、ポンプが600円前後でした。こんなに安いのになぜ初心者向けサイトであまり勧められないのかというと、上部濾過装置に比べて濾過能力が低いこと。もう一つは水槽の中に投入するので見栄えがあまり良くないことです。確かにその通りなのですが、私はそれでも投げ込み式フィルタを使っています。上部濾過装置に比べて濾過能力が低いといっても、水槽内の濾過をまかなえる能力があれば良いわけです(魚を少なくする)し、見た目も水草などで隠してしまえばあまり問題にはなりません。投げ込み式フィルタを買うときに意外と忘れがちなのが濾過装置とポンプをつなぐエアチューブです。たぶん同じ売場に売っていると思いますので、忘れずに買いましょう。2メートル150円くらいで買えると思います。 |
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●クラウンローチのための濾過器の選び方 クラウンローチは低層を主な生活圏としていますので、できる限り底面積を広くとれるほうが有利なのは水槽のところでも説明しました。これは濾過器にも同じ事が言えます。同じ濾過能力ならなるべく底面積を多くとれるほうが有利です。投げ込み式濾過器や一部の水中濾過器は底砂の上に設置しますので、少し不利になります。外掛けやスポンジ、上部濾過、外部濾過、オーバーフローは底面積に関係がないので理想的だと思います。残るは底面濾過ですが。これに関してはあなたの几帳面さと底砂の選択にかかっていると思われます。値段が安く、かなりの能力を発揮し、なおかつ底面積をほぼ全部つかえる濾過方式ですが、水中のゴミを底面に吸い付けるために底砂にゴミがたまりがちになります。クラウンローチは底砂に鼻をつっこんで餌を探したりしますので、ゴミがたまったり、それが腐食しているような底砂では病気になってしまう可能性があります。ですので、丁寧に底砂掃除ができて、なおかつ掃除のしやすい底砂を使われている場合には有効な濾過装置と言えると思います。 |
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●蛍光灯 何のために蛍光灯が必要かというと、まずは水槽の見栄えです。そして、水草などを植えた場合、植物ですから育つのに光が必要ということです。ですが、この蛍光灯、少し高いです。よくすすめられる2灯式だと3000円くらいします。しかも、標準的な水槽用の蛍光灯が多いので、虫かごを買うと合わない可能性があります。そんな現状を踏まえてすこし考えます。本当に蛍光灯は必要なのでしょうか。先に結論を言えば、条件付きですがあまり必要なものではありません。水槽のある部屋にはたぶん普通の照明があるわけですし、昼間は窓から日光が入るわけですし、水槽の様子はきちんと見えるでしょう。水草の光合成に関しては、強い光を必要としない水草であれば部屋の明かりで充分に育ちます。ですが、熱帯魚飼育をやっていけばそのうち強い光量が必要な水草を育ててみたくなったりするでしょう。そうなったらその時に買えばいいものではないでしょうか。私はその程度のものだと考えています。買うかどうかは懐具合と、どんな水草を買いたいのかということから決めればよいと思います。とりあえず、クラウンローチを飼うという意味では必須ではありません。 ただ、昼夜の区別をはっきりと魚につけてあげることで、魚の生活サイクルができあがるというお話も耳にします。そういう意味では、無くても良いですが、あるとよりよい設備だと言えるのではないでしょうか。 ちなみに私は水槽の上に物が載っているのが嫌なので蛍光灯もとってしまいました。でも、中の魚を綺麗に見たいので昔使っていた勉強机用の電気スタンドを持ってきて取り付けました。首が曲がるので邪魔なときは適当に避けることができます。こうしてリサイクルして器具を使うというのも安く済ませるコツかもしれませんね。 |
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●ヒーター(及びサーモスタット) 熱帯魚は熱帯魚ですので、基本的に日本の気温、水温では生きていけません。夏は乗り切れるかもしれませんが、冬はまず無理です。そこで、ヒーターの出番となります。ここでいうヒーターというのは、水中に沈めて水を温めるものです。そこでわからないのが、このサーモスタットという装置。簡単に説明します。ヒーターは電源が入っていると基本的にずっと暖かいままなんです。水が冷たいときはそれを暖めてくれるので良いのですが、暖まってもヒーターだけだとさらに水温が上昇していきます。そのまま放置すると、熱帯魚ですらも死んでしまう温度にまで水温が上がってしまいます。それを防ぐための機械がサーモスタットです。常に水温を測り、指定した温度より水温が上がったらヒーターを止め、指定した温度より水温が下がったらヒーターを入れるという作業をしてくれます。そうすると外気温が指定温度よりも高くない限り、水温は一定の値の周辺をキープすることができるわけです。もしこれがないと、水温を人間が監視して、ヒーターのスイッチを入れたり切ったりしなければならなくなります。ずっと水槽のそばに張り付いているなら良いのですが、それは不可能ですのでサーモスタットは大変に重要だと思います。 ということでヒーターを二つほど紹介します。左の写真がサーモスタット付きヒーターで、サーモスタットの部分とヒーターの部分を分けることができます(ヒーターのみ、サーモスタットのみが壊れたときにそれぞれ片方を買ってくればよいです)。またサーモスタットで水温設定ができるので、好みの水温を自在に作ることができます。これは4000円くらいで売っていると思います。右の写真の方は、サーモスタット不要のヒーターです。といっても延々と温度が上がり続けるわけではなく、一定の温度でキープするようになっています。このヒーターはメーカーが決めた設定温度を変えられないという欠点があるのですが、値段が安く(1200円くらい)、手軽なので使ってみても良いのではないでしょうか。ヒーター選びも予算と相談というところでしょうか。クラウンローチを飼うという観点から見ると、やはり温度調節ができた方が良いです。クラウンローチは白点病にかかりやすく、その治療には水温の上昇が効果を発揮しますので、それに対応するには温度調節ができることは何よりの強みになるはずです。 |
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●水温計 言わずとしれた温度計です。水の温度を測ります。是非とも用意した方がよいです。普段は特に必要ないと言えば必要ないのですが、ヒーターが壊れたりした場合には無いと水温がわからずに悲惨なことになります。寒い時期なら魚は凍死してしまうでしょう。あってもこまめに見なければ同じ事なのですが…。とりあえずつけておいたほうがよいと思います。かなり安いですし。150円くらいからあると思います。写真は有名どころの温度計です。ちょっと高めですが、それでも300円でした。 |
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●ネット インターネットのことではありません(笑)。魚をすくうための網です。これも無ければないで何とかなります。あく取りとか、おたまとか台所用品で代用できます(やったことはないですけど)。とはいえ、専用のネットがあると便利なのは確かです。それに100円くらいからあって安いですし、小さいもので良いのでそろえておいて損はないと思います。クラウンローチはかなりすばしこい魚ですのでネットがないと捕まえられないこともしばしばです。用意しておくことを強くおすすめします。また大小二つくらいあるといろいろと便利ですので、揃えておくとよりよいと思います。 |
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●カルキ抜き 日本人は水道水を平気で飲みますが、魚にとってはちょっと有害な塩素が含まれているのはご存じかと思います。熱帯魚を飼う人の大半が水道水を飼育水として水槽に入れることになると思いますから、そうなると塩素が心配です。カルキ抜きの作業は、水道水を2、3日外に放置しておけばよいということですが、水換えのたびにそんな面倒なことをするのは時間も手間もかかります。ということで、カルキ抜きは買った方が良いと思います。カルキ抜きと称して売っているものも高いの安いのいろいろありますが、安いのでかまいません。ハイポなどという透明な固形タイプのもの(すごく安い!小袋で数十円です)でもかまいませんが、プラスチックの瓶に入った液体タイプ(この写真のモノで500円ほど)の方が手軽で便利です。どちらでもお好きな方を選べばいいと思います。これよりも高いものもあります。塩素を除去しつつ、他にも飼育水中に溶けている微量な有害成分を除去してくれたり、魚の皮膚を保護する成分が含まれていたりする特別なものですが、とりあえずそういう機能はなくても問題ないと思います。普通のカルキ抜きだけで充分です。写真は有名どころのカルキ抜きで、液体タイプのものです。これ以外にももう少し安いモノもありますので、探してみてください。 |
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●底砂 名前の通り、水槽の底に敷き詰める砂(もしくは小石)です。これもいらないと言えばいりません。ただし、水草を植えたいとか、見栄えのする水槽にしたいなどと思っているなら敷いといたほうが良いと思います。底砂が無いのとあるのとでは、やはり雰囲気が違いますから。特に、クラウンローチを飼うのであれば底砂は重要です。底砂を掘り返して餌を探す習性があるので、それを発揮させてあげるためにも是非底砂を用意してください。なるべく目の細かい角の丸い砂が良いと思います。細目の大磯、新田砂などがおすすめです。底砂の量ですが、上記の60センチ水槽であれば10キロくらい、虫かごであれば4キロくらいを敷くと2〜3センチくらいの厚さになりますので適当だと思います。値段は安くて1キロで100円くらい、1キロ5000円なんて底砂(いったいどこの砂なんでしょう。砂金でも取れるのかな?)もあります。 砂や小石なら良いわけですから、川にでも行って適当に集めてきても構いませんし、近くの児童公園の砂場から拝借しても構いません(冗談ですよ)。お金をかけずに済ませるならそれでもいいですが、手間はかかります(粘土質やゴミを流すように念入りに洗ったり、煮沸消毒したりしないと使えないです)。ということで、底砂に関しては財布と手間と相談して決めてください。 ただし、一つだけ注意点があります。それは、底砂の種類によっては水質を変化させてしまうものがあります。有名なのは珊瑚砂と呼ばれるもので、水質をアルカリ性に傾ける効果があります。クラウンローチは弱酸性から中性を好むので、珊瑚砂などのpHを上昇させる砂は飼育に向きませんので、お気をつけください。またソイルと呼ばれる底砂は水草を育てるにはかなり有効なのですが、あとで粒が崩れてきたりするので、長期維持にはあまり向かないと思います。 |
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●置物 ペットショップの見本水槽などを見ると、きれいにレイアウトされた流木や、大きな石や、陶器のピサの斜塔などが入っていることがありますが、そういったアクセサリーのことです。これもいらないと言えばいらないのですが、隠れる場所があるとクラウンローチは落ち着くと思います。できれば入れてあげてください。水に溶けたり、水中で崩れたりしなければ、基本的に何を入れても問題ありません。流木なんかは水草を活着(根付かせること)させるために入れることもあります。これも、河原で石や流木を拾ってくるとか、隣の家の玄関からシーザー像を拝借する(駄目ですよ!)とか、いろいろ方法はあると思います。流木はあく抜きという作業をしないといけないですが、私はやったことがない(あく抜き済みのを買ってます)ので方法はその手のサイトや本を読んでください。水に入れて長時間おいておくとか、数時間煮るとよいようです。 クラウンローチのための隠れ家についてはこちらに詳しく解説してありますので、ご覧ください。 |
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■セッティング やっと買い物は終わりました。ここまでで疲れてしまっていませんか?次に買い物と並ぶ大仕事、水槽のセッティングが待っています。セッティングの順序はいろいろと言われていますが、一番はじめから魚を入れないという事以外に特に決まった法則はありません。やりやすいようにやればいいと思います。一応、私のセッティングの順番を書きます。
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■水草 水草のお話です。といっても、水草の育成をメインにしているわけではないので、クラウンローチを飼うにあたってのアクセントとなるような、あくまでも脇役としての水草を考えてみようと思います。それともう一つ。最近は水草水槽(すいそうすいそうと読むの?)がはやりらしいですね。魚よりも水草の育成に力を入れて、二酸化炭素の添加や、肥料の投入、光量増加のための蛍光灯の増設、水草を育てるための底砂の導入などがかなり一般的にやられているようです。でも、ここではそのことに関する説明はしません。やっぱり少しお金がかかります。二酸化炭素も肥料も、ランニングコストが馬鹿になりません。とにかく、クラウンローチを飼いたいのが主目的ですのでそういった設備無しでも枯れない水草、そして入手が簡単なものを紹介することにします。 ●アナカリス(オオカナダモ) 日本の池などにごく普通に生えているらしく、お金を出して買ってくるのも馬鹿らしい(らしい)水草です。といっても私は野外で見たことが無いので買いました。池で普通に見られる水草という事は、温度が低くても大丈夫ということで、実際私の水槽ではヒーター無しの環境でも問題なく育っています。しかも、この水草は恐ろしく成長します。適当に水槽に入れておいたら、2週間で倍くらいの長さになってしまいました。底砂に植えずに水に漂わせておいても枯れません。もちろん肥料はいりません。二酸化炭素の添加も必要ありません。光が弱くても生き残ります。長くなった茎を途中で切っても問題ありません。試しに3センチくらいにぶつ切りにしてみましたがそれでも延びてきます。雑草並(雑草なのかも)の生命力です。古くなった部分が茶色く変色して生涯を終えるようですが、それを上回る速度で増殖するので、一房買ってくれば、水槽の中にアナカリス帝国を築くことも夢ではありません。というか、夢であって欲しいほどに増えます。とても生命力の強い水草です。 ●ハイグロフィラ・ポリスペルマ それなりに高くなる茎と小さな葉っぱがかわいらしい水草です。これも特別な設備は必要ありません。というか、あまり豪華に二酸化炭素添加や光量を増やしたりすると、茎も葉も巨大化してあまりかわいくない状態になるらしいので、水槽に植えて、あとは何にもしないで放っておくのが一番綺麗になるようです。この水草はいつの間にやら株分けして増えていきます。差し戻しと言って茎の途中で切ってそれを植えると両方とも育ちます。私は面倒なのでそれもせずに放置してありますが、たまに小さな株が水面に浮いてくるのでそれを捕まえて植えてやるようにしています。たったそれだけしかしていなくてもかなり増えます。結構頻繁に葉が取れますので掃除は少し大変です。株数が増えてくると、水槽の中に葉っぱが浮いていることが良くあるので、そういうゴミはきちんと片づけます。これも丈夫なので、汚い葉っぱはさっさと取ってしまうのが賢明かと思います。ポピュラーな種類ですので、入手するのに苦労することはないと思います。それに値段も安くお手軽に導入できる水草ではないでしょうか。 ●ウィローモス もじゃもじゃしたヒゲみたいな水草です。よく見ると、固まりで生きているわけではなく、一本一本が独立して生きているようです。売っているときも水槽に入れるときも固まりで管理されているので、この姿が一般的だと思います。これも、一気に増やそうとか、水槽の水底を全部ウィローモスの絨毯にしようとか、そういう野望を持たない限りは特別な事をする必要はありません(普通に育ててもその野望が達成できるかも)。というか、植える必要すらありません。適当にほぐして水槽に沈めておけば問題なく生きていきます。良くあるウィローモスの活用法として、流木や石などに糸で縛り付けて活着(根付かせる)させる事が多いようです。うちではそれも面倒だったりするので、放置してありますが、それでも、水底の石などに勝手に活着します。これは、小さな魚や稚魚の隠れ家になるので、魚の繁殖などを狙っている方は入れておくと稚魚の生存率も上がることでしょう。また、クラウンローチの隠れ家になっていることも多いです。ただ、このモスの切れ端が漂って濾過器に吸い込まれることが多いので、そのあたりには少し注意が必要です。 |
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■水作り 水を作るなんて妙な言葉ですが熱帯魚を飼うときにはよく使われます。簡単に言ってしまうと、魚をうまく飼えるような水にするという事です。少し難しい解説になりますが、ここをうまくやるかどうかでそのあとの飼育結果にも大きく関わってきますので、少しおつきあいください。 水槽に魚を入れると、糞をします。餌の食べ残しも出ます。水草が枯れることもあるでしょう。そういった老廃物からは、アンモニアという物質ができてきます。トイレで悪臭の原因になるあれです。それは魚にとっても有害です。ですから、何らかの方法で除去しないといけないわけです。だからといって飼育水からアンモニアを吸い出すことができるわけではありません。そこで活躍するのがバクテリアです。バクテリアがアンモニアを分解して、亜硝酸という物質にして、さらにそれを分解して硝酸塩という物質に変化させます。猛毒のアンモニアが分解されて亜硝酸になるのですが、この亜硝酸も実は猛毒でして、それが分解されて硝酸塩になった時点で比較的無害になります。このようなバクテリアの分解サイクルを水槽の中に作ってやる必要があります。それが一般に”水を作る”という行為です。そのためには何種類かのバクテリアがある程度まで増殖するのを待たなければなりません。その時間が、1ヶ月とか(装置や入れるものによってかなり違うらしいです)になるわけです。難しいけどわかりましたか? こういう事情ですので、バクテリアが増えて、老廃物の分解サイクルが出来上がるまではクラウンローチを水槽に入れるのは避けた方が無難です。ですが、少し考えてみましょう。バクテリアはアンモニアや亜硝酸があるからそれを餌として増えるわけです。ですが、それがなければバクテリアもなかなか増えません(水草を入れただけでもそのようなことは少ないながらも起こるようです)。ということは水槽内に糞をしたり、餌を食べ散らかしたりしてくれる生き物が居た方がバクテリアは増えやすいということになります。そこで、パイロットフィッシュという考え方がでてきます。 このパイロットフィッシュは水槽立ち上げ初期のバクテリアがない時点にあえて投入する魚です。糞をしてもらったり、餌を食べ散らかしてもらって、バクテリアの増殖を促す働きをします。ですが、このパイロットフィッシュは初期の毒性の強い水の中での生活を余儀なくされます。可哀想なことに死んでしまうことも多いです。私もあまり気が進みません。ですので、なるべく死ににくい、水質にあまりうるさくなく、丈夫な魚を入れるようにします。よく言われているのはネオンテトラですが、あまり丈夫とは思えないので私はラスボラヘテルモルファをパイロットフィッシュにしています。そのほかにも、メダカやゼブラダニオなどをパイロットフィッシュにすることが多いようです。パイロットフィッシュは60センチ水槽なら小型魚5〜10匹程度で良いと思います。また、生き残ったパイロットフィッシュももちろんずっと飼っていくことになりますので、嫌いな魚はいくら丈夫でも入れない方がよいと思います。ちなみにこのパイロットフィッシュという言葉は別の意味で使われることもあります。それについてはこちらに解説しておきました。 クラウンローチをパイロットフィッシュにするのは控えた方が良いと思います。クラウンローチは水質の変化に敏感ですし、白点病にもかかりやすいですので水を作っている間に病気の治療などをするとなると状況がややこしくなってしまいます。それと、どうしてもパイロットフィッシュの導入に抵抗を感じる方は食用の肉の切れ端などを代わりに入れても同様の効果が期待できると言われています(私は試したことがないので効果のほどはわかりません)。 ということで、水槽の準備はこれで終了です。 |
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■クラウンローチを買ってくる いよいよクラウンローチを買ってくるところまでこぎつけました。早速買いに行きましょう。行く店はお店選びのところで選んでおいたお店にしましょう。やっとお店に着きました。そして、「クラウンローチをください!!」といきなり言ってしまうのはちょっと待ちましょう。いくら念入りに選んだお店でも全ての魚の状態が万全なわけではありません。ましてや、その店しかクラウンローチがいなかったなんて場合もありますよね。やはり中には弱っているものや病気にかかっているものが居ることもあります。良心的なお店ならそういう魚はなるべく排除して売っていますが、店員さんの目も全てに完璧に行き渡るものではありません。特に品揃えがよく水槽の多い店ならなおさらです。ですから、これから買おうとするクラウンローチを自分の目でしっかりと確かめて買うようにします。同じ水槽にたくさんのクラウンローチが入っていることでしょう。その中から一番健康な魚を選びたいものです。ということで、クラウンローチを購入する際の注意点などを書いてみようと思います。
クラウンローチは結構臆病ですので、できる限り複数匹で買ってきます。その方が落ち着くのも早いと思いますので。ですが、いきなり10匹とか(他の魚も含めて)買うのは避けた方がよいと思います。一度に水槽の飼育魚がたくさん増えると濾過能力が追いつかなくなる場合があり、あまり好ましくありません。1週間くらいの間を置いて数匹ずつ徐々に増やしてゆくことをお勧めします。 クラウンローチを買ったらなるべく早く家に帰りましょう。その間も袋をなるべく揺らさないように、できる限り気をつけて運びます。本当なら温度変化もさせたくないので発泡スチロールの箱などを用意していきたいところですが、そうも行かないでしょうから、とにかく早く家に連れて帰ります。 |
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■水あわせをしっかりと 水あわせ。ただこれだけを聞けば何とも不思議な言葉ですが、熱帯魚飼育においては、魚の生死に関わるかなり重要な事柄なので説明しておきます。熱帯魚というのは、あまり水温の急激な変化に強くなく、また水質の急激な変化にも強くないようです。普通に考えれば何となく想像つきませんか?人間だって、季節の変わり目には調子を落としやすいですよね。それと同じだと思っていただければよいと思います。
上記の方法は1で水温をあわせ、2から4で水をゆっくり混ぜることで徐々に水質を変化させて水槽の水にあわせているということです。この作業が重要です。これをやらないと、魚がショック(温度、pHショックという)を受けて調子を崩したり、ストレスがたまったり、最悪死んでしまったりするそうです。ちなみに、私は水あわせをしなかったことがないので本当に死ぬのかどうかはわかりません。何度もこの作業をやってきた私が思うに、おまじないの部分もありそうで、こんな事しなくても平気な魚もけっこう居ると思います。ですが、やっても害はないし、念のためですのでやっといた方が良いと思います。特にクラウンローチの場合は確実にやることをおすすめします。 |
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■日頃のお世話 クラウンローチを飼い始めてからの普段のお世話の仕方です。水槽の大掃除とか、大規模なレイアウト変更とか濾過装置の変更などは含みません。とにかく普段日常的にやる作業だけを書きたいと思います。といってもやることは大してありません。基本的に二つだけ。餌やりと1週間から2週間に1度の水換え(掃除)です。私がするのは本当にこれだけなんです。クラウンローチを飼育することがメインであれば普段のお世話で他には特にやることはありません。私は通常二つだけをのんびりとやっています。それでも魚は元気だし、水草も枯れないし、問題ないのではないでしょうか。ではその二つについて、説明を。 |
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●餌やり 何かと面倒そうな熱帯魚飼育ですが、餌やりだけは楽しいお世話だと思います。餌にすごい勢いで集まってくる魚たちを見ていると、何ともかわいくて幸せな気分になりますね。熱帯魚に限らず、生物飼育の醍醐味でもあります。ですから、餌やり自体を苦にする飼い主は少ないのではないでしょうか。逆に、餌のやりすぎでいろいろと困ったことになっている人の方が多いような気がします。 ところで、どんな餌をやればいいのでしょうか。本など見ていると、餌はいろいろな種類をやった方が栄養が偏らなくていいとか書いてあるし、熱帯魚屋さんにいくと、大抵は棚いっぱいにいろんな種類の餌が並んでいます。どれも、栄養満点とか、これをやらないと魚は育たないと言わんばかりのうたい文句が書いてあります。しかも、グッピー用、カラシン用、シクリッド用、コリドラス用、プレコ用、ディスカス用…。魚種ごとに分かれていたりして。その上、クラウンローチ用の餌なんて売っていません。そうなると、「これ全部買うのかな?」と思ってしまったりします。さらに、生き餌とか冷凍餌とか、餌屋だけでも商売になりそうなほど売っています。しかも、一つが400円以上はするはずです。「こんなの、全部買ってられないよぅ!!」というのが正直な感想ですね。 ではどうすればいいのでしょうか?まさか餌をやらないわけにはいきません。かといって、犬じゃないんですから台所の残り物ではちょっと無理っぽいです。私の経験上、餌はいくつかの種類をバランス良くあげるのが良いと思います。ですが、それもなかなか難しいですから、とりあえず、最初のうちはクラウンローチに対しては1種類の餌があれば大丈夫だと思います。そのほかに上層魚など飼っている場合にはそのための餌をもう一つ別に用意するくらいで始めても良いと思います。 クラウンローチにあげる餌として一般的なのはコリドラス用のタブレットフードです。右の写真は私があげている餌の一つでひかりクレストコリドラスという餌です。これ以外にも、コリドラス用の餌として売っているものであれば大抵は食べてくれます。 上層魚の餌も各社からいろいろと発売されていますので、ネオンテトラなどのカラシンや、コイの仲間など、特別な餌を必要としない種類の魚であれば熱帯魚一般用の餌でどれをあげても問題ないように思います。値段と相談して決めると良いでしょう。さらに、熱帯魚の餌よりもメダカの餌や金魚の餌の方が一般的に安いのですが、それでも問題なく食べてくれる場合がほとんどです。熱帯魚だからと言って熱帯魚の餌をあげなければいけないわけではありません。そのあたりも考えて餌を選んでみてください。 クラウンローチの餌についてはもう少し詳しい話を”エサ話”にまとめてありますので、そちらもどうぞ。 餌のことで問題になることがあるのが、餌のやりすぎです。どうしても勢い良く食べる姿を見てしまうとたくさんあげてしまいがちですが、そうすると水の汚れが早くなったり、魚が調子を崩したりします。ですので、人間の方で少しセーブしてあげた方がよいです。私も経験上、餌は少な目にするのが良いと感じています。 その理由は、まず食べ残された餌は汚いということです。水の富栄養化による水質悪化がどうのこうのと理屈はあるようですが、そういうことはさておいて、食べ残しの餌は底の方でカビみたいなのが生えて非常に見苦しい状態になります。綺麗な水槽を優雅に泳ぎ回るクラウンローチが見たくて飼っているのですから、そこに汚いモノがあるのはなんとも許し難いです。そうならないためにも、餌やりは少な目にするのが良いでしょう。魚は稚魚などでなければ、1週間ほど餌を食べなくても死なないそうです。試したこと無いので知りませんが、飢えには強い生物のようですね。それに、クラウンローチは餌の食べ過ぎでかなり太めになり格好悪くなってしまう場合もあります。ですから、見栄えの点から言っていつもお腹空き気味、腹八分目にしておくのが吉ではないでしょうか。でも、そんないいあんばいの餌の量など初めはよくわかりません。 餌の量の決め方はいろいろと言われていますので、とりあえず参考に私のやり方を書きます。餌のパッケージにも量は書かれていますが、大抵は書いてある量では多すぎます。例えば3分で食べきる量というのはかなり多いですので、私は上層魚用の餌の場合には10秒ほどで食べきる量しかあげません。また、クラウンローチが5センチくらいのサイズでしたら、コリドラスタブレットは1匹につき半分から1/3程度にしています。これを1回として、1日に2回やっています。それでも痩せたりせずに育っていますので問題ないかと思います。たくさん食べてくれると嬉しいので、餌をやりたいのは山々ですが、綺麗な熱帯魚鑑賞のためにぐっと堪える勇気が必要です。 |
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ということで、クラウンローチの始め方をざっと説明してきました。他にもいろいろと書きたいことはあるのですが、とりあえず基本の部分だけ書いたつもりです。あとはあなたの工夫次第でいろいろな飼い方があると思います。とにかく、せっかく飼うのですからクラウンローチを大切にしてあげてくださいね。 また熱帯魚の飼い方に関するもう少し詳しい知識を少しステップアップにまとめてありますので、そちらもご覧いただくと良いと思います。 |