WaterBox 〜クラウンローチと魚たち〜

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   隠れ家いろいろ

 クラウンローチの隠れ家のお話です。観察していると、クラウンローチは狭いところに入ったり、暗いところに隠れたりするのが大好きなようで、特に幼魚の頃はその傾向が強いように思います。そして、隠れ家を入れてあげた方が落ち着くようにも思います。そのおかげでクラウンローチを滅多に見ることができなくて、隠れ家を取ってしまおうか、なんてジレンマに襲われたりもするのですが…。それはともかくとして、クラウンローチを飼うのに必須とも言える隠れ家のお話をしたいと思います。よく、掲示板などで「クラウンローチは隠れ家があると落ち着くので、入れてあげましょう」なんてアドバイスを受けますが、何を入れて良いやらわからないですよね。そんな方のためにも、隠れ家をできる限り紹介したいと思います。

■どんな隠れ家がよいのか?
 本当のところはクラウンローチに聞いてみないとわかりませんが、見ていて何となく良さそうな気がする(良く入っている、寝ている)のは、適度な大きさがあることと、それなりに薄暗いことではないかと思います。適度な大きさというのは、クラウンローチがちょうど入れるけど、余裕があまりない状態のことです。狭いとこ好きな貧乏根性がかいま見えます(笑)。薄暗いところというのは、やっぱり休むには暗い方が良いようですね。試しに透明なプラスチックの筒を入れたことありますが、入ったりして遊ぶことはあっても、そこで寝ている姿を見たのは少なかったように思います。

■どんな隠れ家が駄目なのか?
 クラウンローチが傷つく物は避けた方がよいと思います。角が立っている物、棘のような突起が出ているもの、表面がささくれたようになって引っかかりがある物、などです。また、水中に入れるのですから、水を吸って溶けたり崩れる物は駄目ですし、成分が溶けだしたりして水質を変えてしまうような物もあまり良くないのではないかと思います。

■水景との一体感
 私の水槽は水景重視型ではないので、レイアウトなどはあまり気にしない方なのですが、それでもあからさまに違和感のある物は入れたくないですよね。水草水槽なんかで水景を楽しんでいらっしゃる方にとってはさらに重要な要素ですので、レイアウトになるべくマッチした隠れ家を選ぶ方が良いと思います。

■隠れ家紹介
 隠れ家の善し悪しはクラウンローチの好みによるので、それは別として、どんな物が隠れ家として使えるのか、今まで私が使った物、使っているお話を聞いた物を列挙してみようと思います。
隠れ家 説明
流木 これを隠れ家とするクラウンローチが一番多いように思います。水槽に入れられる機会も多く、いろいろと入り組んでいるので、クラウンローチが自分にあった場所を見つけやすいと言う点もあるかと思います。また、天然採取物なのでクラウンローチも親近感が湧くのかななんて勝手に思っていますがどうなのでしょうか。とにかく手っ取り早く隠れ家を用意したければ流木を入れておくのは良い手だと思います。
水草 隠れ家というよりも、人間の視線からの遮蔽物という意味合いのようです。特に隠れ家として入れていなくても、水草の影にこそこそと隠れていることは良くあります。ベアタンクでなければ、水草を植える事が多いと思いますので、これも手軽に入れられる隠れ家の一つではないかと思います。
適当な突起のある石なども隠れ家として使うことができますし、複数の石で石組みを作ってみるのも良いと思います。流木同様に自然界にある物ですので、水槽の景観も壊しにくいですし、適当な石を捜せばよいので、入手もそれほど難しくはないと思います。ただし、石組みをする場合は崩れないようにしっかりと作ってください。
パイプ(塩ビなど) 水道の配管に使われる塩ビパイプなどは適当な長さに切ったりする加工も楽なので、手軽な隠れ家として良いのではないかと思います。エルボーと呼ばれる配管の接合部分なども形が入り組んでいるのでおもしろいかもしれません。私は薬浴水槽に太さの様々な塩ビパイプを適当にごろごろと転がしてあります。流木と違って表面が滑らかなので掃除が楽なのが何よりも良いですが、塩ビパイプがいまいち好きじゃないローチもいるようですし、見た目として水槽とマッチしない場合が多々ありますので、好みが分かれるところかと思います。ちなみに塩ビパイプを使うときには、切り口を綺麗にやすりがけして滑らかにしてくださいね。
植木鉢 素焼きの茶色い植木鉢です。縦に半分に割ってドーム状にして底砂の上に置いたり、割らずに半分だけ砂の中に埋めたりして使う方が多いようです。これも人工物ですので水槽に入れるかどうかは好みの問題です。ちなみに、少し砕いた小さな欠片を私は使っていまして、それを底砂の上に置くと、クラウンローチが普通の体勢で入る隙間はできないくらいの狭い(天井の低い)空間になるのですが、そうするとわざわざ横倒しになって入ってくれます。もちろん、そのまま横になって寝ます。横になった尻尾だけがちょこんと出ている姿はおもしろい光景です。
ガラス瓶 透明な物から色の付いたガラスまで、大きさ、形、いろいろありますが、適度な大きさがあればクラウンローチは入ったりして遊んでくれます。中で寝るかどうかはそれこそクラウンローチの気分次第ですが、いろいろな形の物を入れて、何を選ぶかを見ているのもおもしろいと思います。私が入れたことがあるのは、ジャムの広口瓶、ビール瓶、キャンディーの入っていた四角い瓶、味の素の瓶などです。ビール瓶などの入り口が細くなっている物は、入ったまま出られなくなる場合がありますので、あまり向いていないように思います。ちなみに、奥様が大切にしている飾りの付いた小瓶などを勝手に入れると、こっぴどく怒られると思いますので、自己責任でお願いします。
焼き物 食器や観賞用として売られている焼き物も隠れ家になります。クラウンローチの体に合わせて壺を購入されている方もいらっしゃるくらいでして、大きさ、形を選べるので、水景との一体感などを考慮でき、便利な隠れ家だと思います。クラウンローチが小さいときにはお猪口なんかを入れるとおもしろいです。中に入って、自分の尻尾を追いかけるようにぐるぐる回るのを見たことがあります。ただし、お父さんが大切にしている壺とかを勝手に使うと家を追い出されますのでご注意ください。
プラスチック容器 100円ショップなどに行くと、調味料入れなどの台所用品、化粧水を入れるような化粧用品など、プラスチックでできた容器はたくさん売っていますので、大きさと形を選んで入れてみるのもよいと思います。デジカメ全盛時代に持っている方が多いとは思わないのですが、小さなローチ用にフィルムケースなども良いと思います。ちなみに、お母さんが大切にしている化粧水の容器などを勝手に拝借すると、ご飯が当たらなくなりますので気をつけましょう。
ビニールホース 水道用や、灯油用のホースがホームセンターなどで安く売られています。それを買ってきて適当な長さに切って入れます。ホースの太さからいって、小さなローチが対象ですが、塩ビパイプを切るよりもさらに手軽ですので、とりあえず隠れ家をたくさん用意するには適当な素材だと思います。ちなみに、旦那様愛用の水撒きホースを勝手に切断すると…。まあ、怒ってもたかがしれてますので、気にしない気にしない。新しいホースを買ってきてあげれば機嫌も直るってものです(笑)
貝殻 ツブ貝などの大きめの巻き貝の貝殻を入れておくと、小さなクラウンローチが頭を突っ込んでおもしろい仕草をしてくれることがあります。それに、自然な感じが出るので見た目に良いかとおもいます。中で寝るのは見たこと無いですが、興味を持っていろいろとちょっかいを出していました。ただし、貝殻は水質を変化させてしまうことがありますので、入れるときは、試験紙などで水質チェックをしながらやるなどの配慮が必要です。
市販の隠れ家 水槽用のアクセサリとして様々な物が売られています。そういったものの中にも、適当な空間が作れる物であれば、隠れ家として充分に昨日すると思いますので、熱帯魚コーナーでいろいろと探してみるのもおもしろいと思います。


■おもしろい隠れ家の例
 掲示板に寄せていただいた隠れ家を紹介します。良いかどうかはご自分でご判断くださいね(笑)

●素焼き煉瓦のブロック(情報提供:梓尤稀さん)
 100円均一の園芸コーナーに売っていた素焼き煉瓦だそうです。丁度開いている4つの穴が隠れ家になっているのですが…。みんなで入りすぎて詰まったそうです(笑) それを解消しようと、切断を試みたそうですが、糸鋸で切れるとのことなのに、パイプ鋸でも切れないそうで…。なかなか手強い隠れ家です。

●竹炭の筒(情報提供:リオさん)
 筒状になった竹炭でもローチは隠れ家にしているそうです。炭ですから、水質の浄化作用も少しは期待できそうですし、木ですから、水景をあまり損なうこともなさそうで、良いアイデアだと思います。

●ハムスターの家(情報提供:リオさん)
 そのものズバリ、ハムスターの家です(笑) 白コリ達にはかなり好評とのことですが、ローチは入っているのでしょうか?一応、ハムスター用とはいえ、家として売られているので、問題はなさそうです。

 他にも駄目な隠れ家の条件に該当しなければ、いろいろと試してみると良いと思います。また、クラウンローチの成長に合わせて隠れ家を考えてあげると良く育つ、というような話も聞いたことがありますので、是非、あなたのクラウンローチにあった隠れ家を探してあげてください。


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