資格喪失後の保険給付
20011/11/23
更新

健康保険の任意継続
退職後も引き続き健康保険を使いたいときの制度です。
@退職日までの健康保険の加入期間が継続して2か月以上(2か月以上勤務していること)
A退職日から20日以内に申請すること。
が加入の条件です。
任意継続は原則として、加入してから(退職後)2年間有効です。

保険料は
在職しているときに給料から引かれていた保険料の倍額です。
ただし、最高額が標準報酬で280,000円が頭打ち(平成15年4月現在)ですから、たとえば400,00円の給料の人でも任意継続の保険料は280,000円を基準に決められます。

もう少し詳しく

「加入期間が継続して2か月以上」というのは、同じ会社でなくてもいいのですが、1日でも間が空いているとだめです。例えば、A社の退職日が10月31日で、B社の入社日が11月2日の場合は、退職日と入社日の間が1日空いていますから、B社に入社してから新たに2か月以上の加入期間(被保険者期間)が必要です。

任意継続の保険料の納付期限は、一回目は社会保険事務所で指定してきますが、その後は原則として毎月10日が期限です。納付が遅れると任意継続は切れてしまいます。

なお、まとめて先払いする制度もあります。



健康保険の継続療養
***この制度は平成15年3月31日で廃止されました。




健康保険の傷病手金の給付関係


病気などで退職する場合は、傷病手当金がもらえるかどうかが心配になります。
傷病手当金は、健康保険に加入している者が傷病で勤務できないときに(仕事が原因の傷病、または通勤災害によるものは除く)、会社から給料の全部または一部がもらえないことを条件に支給されるものです。

退職後も傷病手当金は支給されますが、退職する際に在職中の分の傷病手当金受給し得る状態になければだめです。
退職日までに継続して1年以上健康保険に加入していないと退職後の受給はできません。1年以上というのは任意継続と同様、同じ会社でなくてもいいのですが、1日でも間が空いているとだめです。

1回でも傷病手当金の受給していれば(又は、受給できる条件であれば)いいのですが、受給していなければ(又は、受給できる条件でなければ)退職後は傷病手当金が受給できません。


退職後の傷病手当金の受給手続のやり方(23.11.23)
在職中に1回でも傷病手当金の受給実績があること。・・・これが一番安心です。
または、
傷病手当金の請求手続きをしたが、「賃金が支給されているために」不支給となった実績があること。
 仮に、11月30日に退職予定の従業員が、在職中に労務不能状態となっているが 有給休暇をとっていたために賃金11月30日まで賃金が支払われているというケースでは まず、11月末日までの 1回目の傷病手当金の請求手続きをします。賃金が支払われているので1回目の請求では「不支給」となりますが、これをしておかないと「退職後」の傷病手当金の受給はできません。(退職時点で1年間の被保険者資格があることが条件です。念のため)
 そして、退職後の期間について2回目の請求手続きをします。(例えば、12月1日から12月31日まで を第2回の請求として手続きします。)
 これで、以後 「退職後の傷病手当金請求手続き」ができることになります。
 
※任意継続中の傷病手当金は、19年3月31日で廃止されました。



参考までに
傷病手当金の支給要件を満たしていた者が、事業主から報酬の支払いを受けていたため
資格喪失まで健康保険法第58条第1項の規定によって傷病手当金が支給されていなかった者
に対する傷病手当金の継続給付について

法第58条第1項の規定は,事業主から報酬の支払いを受けている傷病手当金受給権者に対し,支払いを受けた報酬の額の限度において,受給権停止の機能を営むものであり,その消滅を意味するものではないので,この事例に該当する被保険者は,資格喪失するまで現実に傷病手当金の支給を受けていなくても,保険給付を受ける者としての地位にありますから,資格喪失後の傷病手当金の継続給付を受けることができます(昭和27年6月保安発第3367号)。
 これに類似した事例として,傷病手当金の受給要件を満たしていたが,同時に出産手当金の支給を受けていたため,法第54条の調整規定によって傷病手当金の支給を受けることができなかった者が,その支給停止期間中に,資格喪失する場合がありますが,これも支給の一時停止であるので,資格喪失後,出産手当会の支給期間が満了した際に,なお傷病手当金の受給要件を満たしていれば,継続給付としての傷病手当金の支給を受けることができることになります。


雇用保険から基本手当給付や傷病に関する手当金をもらっているときは健康保険の傷病手当金はもらえませんので、注意してください。






資格喪失後の給付をまとめてみました。
事  項 制  度 条件など その他備考
資格喪失後も健康保険に加入したいとき 健康保険任意継続 被保険者期間が2か月以上あること
資格喪失日から20日以内に手続すること
資格喪失日から2年間有効
資格喪失後も傷病手当金をもらいたい 資格喪失後の傷病手当金の制度 被保険者期間が1年以上あること
在職中に、1回でも傷病手当金の支給実績があること。(又は在籍中に、すでに支給を受ける権利があること)
傷病手当金の支給を受けたときから1年6か月間が限度です
(途中、健康が回復して傷病手当金をもらわない期間があっても暦日として1年6か月間経過すると受給できない)
辞めたあと出産したので出産関係の給付をもらいたい - 19年3月31日でこの制度は廃止されました。       -
辞めたあとに 本人が死亡したので埋葬料・埋葬費をもらいたい

この給付は結構受給し忘れる人が多い
資格喪失後の埋葬料・埋葬費 被保険者期間が1年なくてもいい
@資格喪失後3か月以内に死亡したとき
または
A資格喪失後療養の給付、傷病手当金または出産手当金の支給を受けている人が死亡したとき
または
B資格喪失後の療養の給付、傷病手当金、出産手当金を受けている人がその給付を受けなくなってから3か月以内に死亡したとき
埋葬料として50,000円支給されます。
~本人と生計を同じくした配偶者などが請求できます

または
埋葬費として埋葬にかかった費用を支給(埋葬料の額50,000円が限度)
~本人と生計を維持した人がいないときに請求できます。


ちょっと一言

任意継続終了後
の給付については、任意継続の被保険者期間が○年必要だと読み替えてください。







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