パートタイマーを雇うとき、雇ってからどう処遇するか、法律上の問題点をQ&Aで解説しました。

 
採 用

1,
パートタイマーの雇用契約書は、作らなくても法律上問題ないか。

1法律上作る義務はない。
2法律上作る義務がある。
解答

2,
パートタイマーを採用する場合には、賃金や年次有給休暇などの労働条件に ついて文章を渡す必要があるか。

1ある。
2ない。
解答

社会保険・雇用保険・労災保険

3,
一日だけのアルバイトにも、労災保険の適用があるか。

1ある。
2ない。
解答

4,
パートタイマーやアルバイトは、社会保険や雇用保険に加入しなくても良いか。
1加入しなくてもよい。
2加入しなくてはいけない。
3労働時間や雇用契約期間によっては、加入しなくてはいけない。
解答

賃 金

5,
パートタイマーが残業しても、割増賃金を払わなくて良いか。

1 時給だけを払っていれば良い。
2 割増賃金を払わなくてはいけない。
3 1日8時間を越えた場合は、割増賃金を払わなくてはいけない。
解答

6,
本人が承諾すれば、最低賃金以下の賃金を支払っても良いか。

1本人が承諾していればよい。
2本人の承諾があっても最低賃金は守らなければならない。
解答

7,
休憩時間に対しては、賃金を支払わなくても良いか。

1賃金を支払わなくても良い。
2賃金を支払う必要がある。
解答

8,会社に損害を与えたパートタイマーには、損害を控除して賃金を支払っても良いか。

1損害額を差し引いてもよい。
2差し引けない。
解答

9,
残業手当の計算には、家族手当や通勤手当を加えなくても良いか

1加えなくても良い。
2加えなくてはいけない。

解答

年次有給休暇


10,
パートタイマーには、年次有給休暇をあたえなくても良いか。

1与えなくても良い。
2与えなければいけない。
3請求があれば与えなければならない。
解答

 
労働時間

11,
パートタイマーやアルバイトには、法定労働時間の規定は適用にならないか。
1正社員だけが法定労働時間(1週40時間制度等)の適用がある。
2パートタイマーやアルバイトを含めて法定労働時間の適用がある。
解答

12, 
8:00から15:00まで働いてもらっているパートタイマーに、「今日は暇だから昼で帰っていいよ」といったら「15:00までの賃金を払ってもらいたい」といわれたがどうすればいいか。

1 パートタイマーだから、働いた分だけ払えば良い。
2 15:00までの賃金を払わないといけない。
3 早く帰らせた分だけ、60%の休業手当を払わないといけない。
解答

 
休 暇

13,
パートタイマーには、育児休業や介護休業は与えなくてよいか。
1正社員だけに与えれば良い。
2パートタイマーにも与えなければならない。
3労使協定を結んでいれば、一定のパートタイマーには与えなくてもよい。
解答

14,
パートタイマーに慶弔休暇は与えなくても、法律上問題ないか。

1与えなくても、法律上問題ない。
2与える必要がある。
解答

 
就業規則

15,
社員についての就業規則はあるが、パートタイマーやアルバイトにはないが法律上特に問題ないか。

1 パートタイマーやアルバイトに適用する就業規則がなくて特に問題はない。
2 問題がある。
解答

16,従業員が5人、パートタイマーとアルバイトが5人いるが、就業規則は作成しなくてもよいか。

1作成しなくてもよい。
2作成する必要がある。
解答
 

退 職


17,
パートタイマーに対して、規定がなければ退職金を支払わなくてもよいか。

1支払わなくてもよい。
2支払わないといけない。
解答

18,
パートタイマーやアルバイトは、30日前に予告しなくても、解雇できるか。

1 解雇できる。
2 30日前に予告するか、解雇予告手当を支払う必要がある。
解答

19,
リストラするためには、30日前に予告するか、30日分の予告手当てを支払えば問題ないか。


1問題ない
2段階を踏まないと、解雇無効になることがある。
解答

20,
1週間無断欠勤したパートタイマーを解雇しても特に問題はないか。

1問題ない。
2解雇できない。
解答




   パートタイマーの法律問題Q&A
   (解答)


1,
(正解1)
「雇用契約書」を作る法律上の義務はありません。
ただし、使用者は、契約期間の定めや賃金などの労働条件を従業員に「文章で明示する義務」があります。(これは、「雇い入通知書」といいます)
しかし「雇用契約書」を交付していれば、この「明示」をしたことになります。
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2,
(正解1)
1,で説明したように、使用者は、従業員に労働条件を「文章で明示する義務」があります。
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社会保険・雇用保険・労災保険

3,
(正解1)
労災保険は、たとえ1日でも、その事業所で働くアルバイトに適用があります。また、パートタイマーで、1日2〜3時間しか働かない者にも適用があります。
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4,
(正解3)
社会保険(健康保険・厚生年金保険)、雇用保険は、所定労働時間によって加入が義務づけられています。社会保険、雇用保険は、「本人が入りたくない」とか、「夫の扶養になっている」からという理由で拒否できませんので注意して下さい。
【加入の条件】」
社会保険
ア、1週間の労働時間が一般社員の3/4以上
イ、1月の労働日数が3/4以上
アとイの両方を満たしていれば社会保険に加入しないといけない。

【従業員501人以上の企業に勤務している場合】
次の要件の全部に該当するパートタイマーは加入義務があります。
1.週の所定労働時間が20時間以上
2.勤務期間1年以上またはその見込みがある
3.月額賃金が8.8万円以上
4.学生以外

次の人は、社会保険に加入できない。
a 日々雇い入れられる人(日払いの日雇い)
b 2か月以内の期間を定めて使用される人
c 季節業務に4か月以内の契約で使用される人
d 臨時的事業の事業所に使用される人(万博会場など)
 
雇用保険
ア、1週間の労働時間が20時間以上
イ、契約期間が
31日以上
 ア、イ、の両方を満たしていれば雇用保険に加入しないといけない。

雇用保険の被保険者にならない人
a.1週問の労働時間が40時間未満の人で季節業務に就く人
b..季節業務に4か月以内の契約で使用される人
雇用保険は何歳でも加入できます。


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賃 金

5
,(正解3)
パートタイマーが、1日6時間程度の契約で勤務している場合、残業して割増賃金を払わないといけないのは、1日8時間を越えた場合です。8時間までは1時間分の賃金を支払えばいいことになっています。
ただし、1週間で40時間の枠を超えていれば、8時間以内でも割増賃金は支払わないとならない。


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6,
(正解2)
最低賃金は、本人の承諾があっても守らなければなりません。

なお、最低賃金には皆勤手当、通勤手当、家族手当、臨時に支払われる賃金、時間外割増賃金は含まれませんので注意してください。

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7,
(正解1)
休憩時間に対しては、賃金を支払わなくても良い。
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8,(正解2)
故意や重過失で会社の備品を壊した場合などは、本人に対し損害の賠償をさせることがあります。この場合にも、その賠償額を控除して賃金を支払うことは法律違反になります。賃金は、生活費ですからいったん本人に全額渡すように定められています。その後、本人の意思により、賠償額の支払を受けて下さい。
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9,
(正解1)
残業手当の計算
毎月の賃金のうち、基本給のほか、皆勤手当などの手当は残業手当の計算に入りますが家族手当、通勤手当、子女教育手当、別居手当は計算に入れなくてもいいです。(最近住宅手当も加えなくてもよいことになりましたが、一住宅に要する費用に応じて支給額を区分けする場合などにに限られていて、一律に世帯主にはいくら、といった支給方法の場合には残業手当の基礎に加えることになります)
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10,
(正解3)
年次有給休暇について
パートタイマーには、年次有給休暇を与えなければいけません。ただし、本人があえて請求しない場合には、結果的に与えないことになっても構いません。

しかし、就業規則を見せないでおいて、本人が年次有給休暇がもらえることを知らず、結果的に請求しない場合があります。この場合、「本人の請求がないので与えなかった」と言うのは問題があります。
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労働時間

11,
(正解2)
パートタイマーやアルバイトにも、法定労働時間の規定は適用になります。例えば、1日7時間の勤務で6日働けば42時間となって、法定労働時間が40時間の事業所では2時間オーバーすることになり、変形労働時間制を採用していなければ割増賃金の支払が生じる場合があります。
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12,(正解3)
8:00から15:00までの契約で働いてもらっている場合、パートタイマーはその分の収入を期待していますから、会社の都合で昼で帰らせた場合は、早く帰らせた分だけ、60%の
休業手当を払う義務があります。暇な時期が、あらかじめ分かっていれば、その期間だけ所定時間を12:00までの契約にすれば、このような休業手当の問題は出てきません。
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休 暇

13,
(正解3)
パートタイマーにも原則として、育児休業や介護休業を与える必要があります。ただし、
労使協定を締結することを条件として、次の者を除外できます。

 a育児休業
(1)入社1年未満の従業員
(2)配偶者がその子を養育できる従業員
(3)1年以内に退職することが明らかな従業員
(4)1週間の所定労働時間が2日以下の従業員

 b介護休業
(1)入社1年未満の従業員
(2)3か月以内に退職することが明らかな従業員
(3)1週間の所定労働時間が2日以下の従業員
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14,
(正解1)
慶弔休暇は法律上義務づけられていないため、就業規則に規定がなければ パートタイマーに慶弔休暇を与えなくても問題がない。
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 就業規則

15,
(正解2)
パートタイマーやアルバイトを含め、常時10人以上の従業員がいる事業場では、就業規則を作成し、労基署に届けなければならなりません。この場合、社員についての就業規則だけあっても、パートタイマー・アルバイトについて規定がないとその部分について「就業規則」がないということになり、法律に違反します。
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16,(正解2)
前問に述べたように、パートタイマーやアルバイトを含め、常時10人以上の従業員がいる事業場では、就業規則を作成し、労基署に届けなければならなりません。
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退 職

17,
(正解1)
退職金は、退職金支払の約束をしないと、会社に支払義務が生じません。しかし、退職金規程などでいったん規定すると、従業員の同意なくしては、減額したり退職金を廃止したりできなくなります。
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18,(正解2)
パートタイマーやアルバイトも、解雇するためには、30日前に予告するか、解雇予告手当を支払う必要があります。ただし、契約期間の定めがある場合は、その時期が来れば当然、雇用関係が解消されるので解雇予告の必要はありません。
しかし、契約期間が終わるということを本人にあらかじめ通知することは、トラブルの防止のためにもできるだけやっておいた方が、いいと思います。(やらなくても違法ではない)

ただし、契約期間があっても毎回更新しているため、今回も更新すると本人が思っているような場合は、いきなり契約期間満了を理由に契約を終了させることはできません。(「雇い止め」の問題)
この場合は契約期間のない雇用契約として、30日前の解雇予告が必要になります。

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19,
(正解2)
リストラするためには、労働基準法上、30日前に予告するか、30日分の予告手当を支払うことになっています。
しかし、民法上の問題として、「解雇権の乱用による解雇無効」となる場合があります。すなわち、裁判上、リストラによる解雇の条件として次の条件をクリアーしないといけないことになっています。
 
ア 事業所の閉鎖など、企業経営上「やむを得ない必要性」による解雇であるか。
イ 閉鎖または縮小される事業所や部門の社員を他の部門や事業所で働かせる余地はないのか。また、配転や一時帰休など人員整理よりも苦痛の少ない余剰人員の吸収策を実施した上での解雇か。
ウ 解雇対象者の基準を客観的・合理的に定め、その基準に沿って人選して行った解雇か。
工 労働組合などに人員整理の規模・時期・方法などを説明し、納得を得る努力をした上での解雇か。
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20,
(正解2)
1週間無断欠勤をしても解雇できません。まず、就業規則等で無断欠勤者を懲戒解雇する主旨の規定が必要です。そのうえで、無断欠勤を2週間以上続け、その間に会社の方が2〜3度は出勤の督励をしていることが必要です。ただし、数日の無断欠勤を何度もくりかえし、会社の度重なる注意にも従わない場合は、2週間の欠勤がなくても解雇できます。
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パートタイマーの法律問題Q&A
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