先代社長　南 龍尾

操業当時の第2工場。懐かしの商品名を連ねたワゴン車

函館マルイチ市場店

にしんが豊漁だった松前周辺で、家庭の味として定着していた『松前漬け』。そんな『松前漬け』が道南の味覚として全国へと普及するにともない様々な工夫を施した独自商品として製造販売するメーカーができました。

当社もそんなメーカーの一つとして先代社長が創立し、地物のお客様のご愛顧により順調に生産量を増やしながら、新たな味わいの探求を続けました。

函館朝市（旧）

函館朝市直営店

当社が操業を始めた昭和40年代は、函館への観光客が100万人を越え始めた時期でもあります。
その後、４６年にはＮＨＫ朝の連続ドラマとして「北の家族」が放映され函館への観光客増加に拍車がかかります。
市内の市場や百貨店の賑わいが増すに連れ当社も直営店を増やし、お客様からのダイレクトな要望を反映することで新たな商品開発への意欲へとつないでゆきました。

昭和50年代の商品案内パネル

昭和50年新設の第１工場

昭和５０年代には商品の安定供給、衛生管理の徹底などを目指して工場を新設しています。昭和55年、63年度には食品衛生優良品の表彰も受賞いたしました。
さらに販路の拡大に伴い札幌営業所も開設。昭和61年、事務処理能力の向上を目指しコンピューターを導入し商事部を設立、生産・物流の充実を図ります。

札幌営業所	第2工場新設時の工場作業風景
昭和61年商事部事務所風景	事務所

昭和63年、青函トンネルの開通に伴う「青函トンネル開通記念博覧会」開催を契機に、函館では観光事業を軸としたウォーターフロント開発などが盛んとなります。
それにつれ観光土産品として函館海産珍味の需要増、また海底トンネル効果として生鮮貨物の天候に左右されない安定輸送が可能となり、当社製品もこれまで以上に関東関西方面への出荷量を増やしてゆきました。

1尾づつ丁寧に袋詰めされる真いか沖漬

身が崩れないようタレを慎重に注ぐ

平成へと年号が変わり、当社の製品への取り組みを新たなものへと変わります。
従来の海鮮素材の組み合わせによるバリエーションとは異なる、素材そのものの形状や製造方法に特徴のある製品へとシフト。
特に、漁師が船に調味料を持ち込んで造られていた地元の伝統的製法である「沖漬」を改良し、獲れたて新鮮な真いかを船上で急速凍結された原料を当社の工場へ運び入れ洗浄し味付け加工致しました「真いか沖造り」は第38回全国水産加工たべもの展で大阪府知事賞を受賞。
更に『近海産真いか沖漬』は第39回全国推奨観光土産品審査により平成１１年２月に日本商工会会頭努力賞を受賞。
その後の当社の主力商品へと育ち、販路拡大へむけての弾みとなりました。

各行程が人手によって行われます

最終の袋詰め作業も目視によるチェック

平成9年開催の第46回全国水産加工たべもの展では「たこの沖造り」が優秀賞受賞。